“大祖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおおや60.0%
たいそ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこをさかのぼると、自分のうつっている血をとおして、遠い大祖おおおやたちの神業かみわざと、国体のしんが、いつか明らかに、心に映じてくる。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若い太子は、日本文化の大祖おおおやであると共に、仏教興隆の祖でもあった。日本の仏法というものは、青年にして大智大徳の太子の手によって、初めて、皇国日本の民心に
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだ四歳よっつか五つくらいな時分。故郷くに大和やまと柳生の庄の祖父君おじぎみ——門流の人々はそれを、大祖たいそといってあがめている——石舟斎宗厳むねよしから、杖をもって、あしらわれあしらわれ
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美妙が大祖たいそと称するところの、八十五歳の養祖母おます婆さんは、木乃伊ミイラのごとき体から三途さんずの川の脱衣婆おばあさんのような眼を光らせて、しゅうとめおよしお婆さんの頭越しに錦子をにらめつけた。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)