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大兵
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たいひょう
ふりがな文庫
“
大兵
(
たいひょう
)” の例文
田川博士のそばにいて何か話をしていた一人の
大兵
(
たいひょう
)
な船員がいたが、葉子の当惑しきった様子を見ると、いきなり
大股
(
おおまた
)
に近づいて来て
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
どちらも大森署の巡査であるが、一人は
猪村
(
いむら
)
といって丸々したイガ栗頭。
大兵
(
たいひょう
)
肥満の
鬚男
(
ひげおとこ
)
で、制服が
張千切
(
はちき
)
れそうに見える
故参
(
こさん
)
格である。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その障子の一枚を踏み破って、のめるように縁の廊下に転び出た
大兵
(
たいひょう
)
の士——月輪剣門にその人ありと知られた
乾
(
いぬい
)
万兵衛だ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
額が
禿
(
は
)
げあがった、この
大兵
(
たいひょう
)
な老人は、
疎
(
まばら
)
にはなったが丈夫そうな歯を
剥
(
む
)
き出して、元気よく宮内を待遇した。
討たせてやらぬ敵討
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
その
大兵
(
たいひょう
)
の
露助
(
ろすけ
)
は、小さい日本兵の尖った
喧嘩腰
(
けんかごし
)
の命令に、
唯々諾々
(
いいだくだく
)
と、
寧
(
むし
)
ろニコニコしながら、背後から追いたてられて、便所などに、
悠々
(
ゆうゆう
)
と大股に
往
(
い
)
ったりしていた。
戦争雑記
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
▼ もっと見る
すると、禅房の木戸をあけ、庭石に
木履
(
ぼくり
)
の音を高くさせて入ってきた
大兵
(
たいひょう
)
の僧がある。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大阪出の女形にて、
大兵
(
たいひょう
)
ながら女房役者として用いらる。
明治演劇年表
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
かた手に抜刀をさげたまま——そして、草に仰臥したなり、その
大兵
(
たいひょう
)
のからだは長々と伸びきって、すぐ眠りにはいったかのよう……丸太のごとくうごかない。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
“大兵”の意味
《名詞1》
弓を引くのが強いさま。また、そのような人。
体が大きいさま。また、そのような人。
《名詞2》
兵士の数が多いこと。大軍。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
兵
常用漢字
小4
部首:⼋
7画
“大兵”で始まる語句
大兵肥満
大兵庫屋