“故参”の読み方と例文
読み方割合
こさん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柳下君は私より若いけれど、会社ではズッと故参こさんだ。つい先頃までは、同じ電車に乗り合せても、平気で新聞を読んでいたのである。
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
どちらも大森署の巡査であるが、一人は猪村いむらといって丸々したイガ栗頭。大兵たいひょう肥満の鬚男ひげおとこで、制服が張千切はちきれそうに見える故参こさん格である。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
就中なかんずく厳しく守られていたのは新参しんざん故参こさんの序次で、故参は新参のために座より起つことなく、新参は必ず故参の前に進んで挨拶あいさつしなくてはならなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)