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故参
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こさん
ふりがな文庫
“
故参
(
こさん
)” の例文
柳下君は私より若いけれど、会社ではズッと
故参
(
こさん
)
だ。つい先頃までは、同じ電車に乗り合せても、平気で新聞を読んでいたのである。
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
どちらも大森署の巡査であるが、一人は
猪村
(
いむら
)
といって丸々したイガ栗頭。
大兵
(
たいひょう
)
肥満の
鬚男
(
ひげおとこ
)
で、制服が
張千切
(
はちき
)
れそうに見える
故参
(
こさん
)
格である。
二重心臓
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
就中
(
なかんずく
)
厳しく守られていたのは
新参
(
しんざん
)
故参
(
こさん
)
の序次で、故参は新参のために座より起つことなく、新参は必ず故参の前に進んで
挨拶
(
あいさつ
)
しなくてはならなかった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
昔、自分の勤めていた役所にMという
故参
(
こさん
)
の助手がいた。かなりの皮肉屋であったが、ときどき面白い観察の眼を人間一般の弱点の上に向けて一風変ったリマークをすることがあった。
変った話
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
浅ましい話だが、私は社長の信任を笠に着て、いつの間にか
故参
(
こさん
)
の同僚を下目に見る癖がついていた。畑君あたりと話をしていて、課長連中の噂が出ても
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
清水君が一日
先
(
せん
)
を越す勘定になる。日を争ってまで招いてくれるのは嬉しかった。
新米
(
しんまい
)
の僕は
故参
(
こさん
)
の御機嫌を損じたくない。会社の帰りを清水君の新家庭へついて行った。
冠婚葬祭博士
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
柴田君よりもずっと
故参
(
こさん
)
だ。先頃校長会議に上京した時、訪ねて来て一晩話した。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
先方
(
むこう
)
は
故参
(
こさん
)
だから遠慮がない。
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
故
常用漢字
小5
部首:⽁
9画
参
常用漢字
小4
部首:⼛
8画
“故”で始まる語句
故
故郷
故意
故里
故障
故事
故国
故人
故々
故実