“売婦”の読み方と例文
読み方割合
ばいた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紳士 口でな、う其の時から。毒蛇どくじゃめ。上頤うわあご下頤したあごこぶし引掛ひっかけ、透通すきとおる歯とべにさいた唇を、めりめりと引裂ひきさく、売婦ばいた。(足を挙げて、枯草かれくさ踏蹂ふみにじる。)
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「あゝ、此処に居つたな、悪魔めが、不浄な売婦ばいためが、黄金きんと血とを吸ふ奴めが。」彼は聖水を屍と柩の上に注ぎかけて、其上に水刷毛みずはけで十字を切つた。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
さほどの鈍的とんちきでもなかったが、天罰よ。先生の目をくらまして、売婦ばいたなんぞ引摺込む罰が当って、魔がしたんだ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)