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どようなみ
ふりがな文庫
“
土用波
(
どようなみ
)” の例文
土用波
(
どようなみ
)
という高い波が風もないのに海岸に
打寄
(
うちよ
)
せる
頃
(
ころ
)
になると、海水浴に
来
(
き
)
ている
都
(
みやこ
)
の人たちも段々別荘をしめて帰ってゆくようになります。
溺れかけた兄妹
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「あの
先生
(
せんせい
)
がついていらっしゃいますから、だいじょうぶですし、まだ、
土用波
(
どようなみ
)
の
立
(
た
)
つ
時節
(
じせつ
)
でもありませんから。」と、
宿
(
やど
)
の
人
(
ひと
)
は、いいました。
海と少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
耳を
聾
(
ろう
)
せんばかりのどよめきが、
土用波
(
どようなみ
)
のように
見物人
(
けんぶつにん
)
をもみあげた。なにかののしるような声、
嘲笑
(
ちょうしょう
)
するようなわめき、それらが
嵐
(
あらし
)
のごとく、かれをとりまいた
心地
(
ここち
)
がした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私たち三人は
土用波
(
どようなみ
)
があぶないということも何も忘れてしまって
波越
(
なみこ
)
しの遊びを続けさまにやっていました。
溺れかけた兄妹
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
少年
(
しょうねん
)
は、いまにも
怖
(
おそ
)
ろしい
土用波
(
どようなみ
)
が、やってくるということを
知
(
し
)
らなかったのです。
海と少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
ただ、そのあとから、
黙然
(
もくねん
)
と追従してゆく紋太夫のすがたには、いかに冷静を誇示して見せても、
蔽
(
おお
)
い得ないものがあった。かれの
面
(
おもて
)
と胸の
衷
(
うち
)
とは、ちょうど
土用波
(
どようなみ
)
のようなものだった。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“土用波”の解説
土用波(どようなみ)とは、晩夏にあたる「夏の土用」の時期に、発生する大波のこと。
(出典:Wikipedia)
土
常用漢字
小1
部首:⼟
3画
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
波
常用漢字
小3
部首:⽔
8画
“土用”で始まる語句
土用
土用干
土用前
土用半
土用寒
土用太郎