團栗眼どんぐりまなこ)” の例文
新字:団栗眼
蟾蜍ひきがへるに向つて、美とは何ぞやと尋ねて見よ。蟾蜍は答へるに違ひない。美とは、小さい頭から突出た大きな二つの團栗眼どんぐりまなこと、廣い平べつたい口と、黄色い腹と褐色の背中とを
唐棧たうざんを狹く着て、水髮の刷毛はけ先を左に曲げた、人並の風俗はして居りますが、長い鼻、團栗眼どんぐりまなこ、間伸びのした臺詞せりふ、何となく犢鼻褌ふんどしが嫌ひといつた人柄に見えるから不思議です。
……石頭いしあたまかどのある、大出額おほおでこで、くちさかさのへのに、饒舌おしやべりをムツと揉堪もみこたへ、横撫よこなでがくせ鼻頭はなさきをひこつかせて、こいつ、日暮里につぽりけむりより、何處どこかのうなぎぎさうな、團栗眼どんぐりまなこがキヨロリとひかつて
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)