問糺といたゞ)” の例文
目科は「出来るとも僕が此事件の詮鑿を頼まれて居るでは無いか仮令たとい夜の夜半よなかでも必要と認れば其罪人に逢い問糺といたゞす事を許されて居る」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
八「はいわしはそれに相違ねえが、深くお問糺といたゞしをなさるのはわしを疑ぐんなさるのかえ」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
... 知らぬからだ合点が行かぬと云う丈の事」判事は目科の横鎗にて再び幾分のあやぶむ念を浮べし如く「今夜早速さっそく牢屋へ行きとくと藻西太郎に問糺といたゞして見よう」
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
最前から森下の植込うえごみの蔭に腕を組んで様子をうかごうて居るのはの遠山權六で、さきに松蔭の家来有助を取って押えたが、松蔭がお羽振がいので、事を問糺といたゞさず、無闇に人を引括ひっくゝり、かみへ手数を掛け
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
... までうか仕ようと云うのでしょう」目科は今までに余が見し事なきほど厳そかなる調子にて「裁判所は決して貴女の敵では有ません唯問糺といたゞだけの事です、 ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)