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啌
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うそ
ふりがな文庫
“
啌
(
うそ
)” の例文
何か世間にない書物の名を
拵
(
こしら
)
えて
啌
(
うそ
)
でも書いてやろうかと思うたが、いずれ先方も十分支度して掛かったはずと惟えばそうもならず。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
此様
(
こん
)
な事ならまだ幾らでも列べられるだろうが、列べたって詰らない。皆
啌
(
うそ
)
だ。
啌
(
うそ
)
でない事を一つ書いて置こう。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
魚屋大声を揚げて
啌
(
うそ
)
つきの牝犬め、わが夫は十年来離さず犬の皮のパッチを
穿
(
は
)
いているが、
彼処
(
あそこ
)
は
肉荳蔲
(
にくずく
)
のように茶色だと
詈
(
ののし
)
ったそうだ。
十二支考:09 犬に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「
啌
(
うそ
)
だい! 殺されるもんか! 札が附いてるもの……」
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
どうも
啌
(
うそ
)
らしいから自分
試
(
ため
)
して実否を験せんと毎度望むが、虎皮が手もとにないから事遂げぬ。読者中誰か貸してくれぬかしら。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
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ついに真ならぬようの事となって今はまっかな
啌
(
うそ
)
という、これは疑いもなく明白なるをまっかというなれど、実は移りて意の表裏したるなるべしと見ゆ。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
啌
(
うそ
)
と思い気に掛くる人なかりしに、七十二年前、果たしてそこよりアルフレッド大王時代およびその少しのちの古銀貨計七千枚、外に宝物無数掘り出せり。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
酒を忘れたものか書いていない。ちょっと
啌
(
うそ
)
のような話だが、ロメーンズの『
動物の智慧
(
アニマルインテリジェンス
)
』に米国のクレイポール教授が『ネーチュール』雑誌へ通信した話を出す。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
妾実は家も
骨内
(
みうち
)
もない孤児だが、ふと君を一日
見
(
み
)
進
(
まい
)
らせてより去りがたく覚えた熱情の極、最前のような
啌
(
うそ
)
を
吐
(
つ
)
いたも、お前と夫婦に
成田山
(
なりたさん
)
早く
新勝寺
(
しんしょうじ
)
を持って見たいと聞いて
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
口に尾を
銜
(
ふく
)
みて、
箍
(
たが
)
状
(
なり
)
になり、
電
(
いなずま
)
ほど迅く追い走ると言ったが、全く
啌
(
うそ
)
で少しも毒なし、しかし今も黒人など、この蛇時に数百万広野に群がり、眼から火花を散らして躍り舞う
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ちょっと
啌
(
うそ
)
のようだがウィルキンソンほどの大権威家がよい加減な言を吐く気遣いなし。
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
すべて人間は全くの
啌
(
うそ
)
はなく、インドのモンネース獣は
帽蛇
(
コブラ
)
と闘うに、ある草を以てその毒を制し、これを殺すという。それから鼬が
芸香
(
るうだ
)
を以てバシリスクを平らげるといい出したのだ。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
建久四
癸丑
(
みずのとうし
)
年に十九なら安元元
乙未
(
きのとひつじ
)
年すなわち未歳生まれで寅歳でない、『東鑑』は偽りなしだから『異本曾我物語』は
啌
(
うそ
)
で寅歳生まれで虎と名づけたでなく寅時にでも生まれたのだろ。
十二支考:01 虎に関する史話と伝説民俗
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
それから推すと神馬草の伝説も
啌
(
うそ
)
でなかろう。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
啌
部首:⼝
11画
“啌”を含む語句
丸啌
大啌