同伴どうはん)” の例文
離れて涅槃ねはんの道に引導すべければ是より我がいほりに參られよとて夫より上新田村の無量庵へ同伴どうはんなし懇切ねんごろに弔ひければ安五郎はあつく禮を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「海上はなはだあらく、ひどくなやまされた。とちゅうパリに一ぱく。妹クリスチーナを同伴どうはん四時に行く。出むかえの馬車をたのむ。マチア」
どこへ旅行する時にも、彼はいつもその妻と同伴どうはんした。唯一の例外は、二児を連れて焼津へ行った時だけだった。
あなたを同伴どうはんすることは、ひじょうに、ゆかいなことにちがいない。旅費りょひはわたしが持ちますよ。
真佐子は淑女しゅくじょらしく胸を反らしたまま軽く目礼した。復一はたじろいで思わず真佐子の正面をけて横を向いたが、注意は耳いっぱいに集められた。真佐子は同伴どうはんの友達にたずねられてるようだ。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
見せられし故同道どうだう致さんと存ぜしにつれの女の在處ありかだ知れぬにより尋ね出し同伴どうはんの上まゐると申され右等みぎらの話にて甚だ手間取亥の刻近き頃たどり參りし處辨天堂の前にてつまづきたれども刻限こくげんは延引致し氣はせくにより死人共心付こゝろづかず其儘歸宅いたし翌朝相良へ御召捕めしとりに相成し事は此程申上し通りに候と申せば大岡殿シテ其武士さぶらひの連の女の在所ありか
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)