右足うそく)” の例文
又平が右足うそくを縮めて体をひねる。やっ! という掛声、木剣がひらめいたと見る一瞬、兵右衛門、断鉄の一撃を脾腹ひばらに食らって、うんとも言わず横ざまにどうと倒れた。
半化け又平 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
かんがえがここまで漂流して来た時に、余の右足うそくは突然すわりのわるい角石かくいしはしを踏みくなった。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
べつ特別とくべついたむわけでもなく外面ぐわいめんからも右足うそく膝關節しつくわんせつは、なんの異常いじやうもなかつたのであるけれども、自由じいう曲折きよくせつ出來できないめに、學校がくかうでは作法さはふ體操たいさうやすまなければならなかつた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
敵の右足うそくかふを射り貫き通し地に立ちぬ。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)