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古草鞋
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ふるわらじ
ふりがな文庫
“
古草鞋
(
ふるわらじ
)” の例文
隠居した後も、道を行きつつ
古草鞋
(
ふるわらじ
)
を拾って帰り、水に洗い日に
曝
(
さら
)
して自ら
剉
(
きざ
)
み、出入の左官に与えなどした。しかし伊兵衛は
卑吝
(
ひりん
)
では無かった。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
青、黄に、朱さえ交った、
麦藁
(
むぎわら
)
細工の朝鮮帽子、唐人笠か、尾の
尖
(
とが
)
った高さ三尺ばかり、
鯰
(
なまず
)
の尾に似て非なるものを頂いて。その癖、
素銅
(
すあか
)
の
矢立
(
やたて
)
、
古草鞋
(
ふるわらじ
)
というのである。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
緩
(
なだ
)
らかな傾斜となって、霧の中へ、するすると登っている、登山客の脱ぎ捨てた
古草鞋
(
ふるわらじ
)
が、枯ッ葉のように点を打って、おのずと登り路の
栞
(
しおり
)
となっている、路傍の
富士薊
(
ふじあざみ
)
の花は
雪中富士登山記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
今日では小石を石の
鳥居
(
とりい
)
の上に乗せて見ようとし、または
沓掛
(
くつかけ
)
といって、馬の
沓
(
くつ
)
や
古草鞋
(
ふるわらじ
)
を投げあげるようにもなっており、子どもや若い者の
慰
(
なぐさ
)
みくらいにしか考えられておるまいが
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
高〻
(
たかだか
)
とズボンを
捲
(
まく
)
り上げて、
古草鞋
(
ふるわらじ
)
を着けさせられた晩成
子
(
し
)
は、
何処
(
どこ
)
へ行くのだか分らない
真黒暗
(
まっくらやみ
)
の雨の中を、若僧に
随
(
したが
)
って出た。外へ出ると驚いた。雨は
横振
(
よこぶ
)
りになっている、風も出ている。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
二男三男は冷飯くらい、四男五男は拾い手もない
古草鞋
(
ふるわらじ
)
。
七日七夜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
古草鞋
(
ふるわらじ
)
を投げたり、石を
抛
(
ほう
)
ったりして
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
鞋
漢検1級
部首:⾰
15画
“古草”で始まる語句
古草
古草履