トップ
>
叛骨
>
はんこつ
ふりがな文庫
“
叛骨
(
はんこつ
)” の例文
「かかる愚痴は狂人の言と見ておかねばなりません。
叛骨
(
はんこつ
)
ある者は、一時恩を感じても、後またかならず叛骨をあらわしますから」
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや全く困難らしい。
叛骨
(
はんこつ
)
を帯びた連中が随分諸方面にいるようでござる。南海の龍、紀州大納言、このお方などは随一人だ」
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「成程よくは判らないが、
矢張
(
やつぱり
)
将門の
骨
(
こつ
)
らしいな。こゝに
叛骨
(
はんこつ
)
が出てる工合から見ると……」
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
性来の
叛骨
(
はんこつ
)
が、彼の心を駆りたてたのは、このときであろう。
叛骨・中野正剛:――主観的な覚え書き
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
徳川に
叛骨
(
はんこつ
)
を示してみるような
輩
(
やから
)
がいた時代は、世の中が、何かを求めて、人間の自堕落を、ゆるさぬとしていたのじゃよ。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「予は、仏説や君子の説には、無条件で服することができん。性来の
叛骨
(
はんこつ
)
とみえる。しかし、大丈夫のゆく道は、おのずから大丈夫でなくては解し難い」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「あのお方の
相貌
(
そうぼう
)
には、主君をも冒しかねない
叛骨
(
はんこつ
)
が
窺
(
うかが
)
われると……非常な
凶相
(
きょうそう
)
だと申しおりましたそうです」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
逞
(
たくま
)
しい
叛骨
(
はんこつ
)
を、坊主あたまと、法衣につつんで、彼は、
間
(
ま
)
が悪そうに、信雄について、秀吉の前へ出た。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
丞相遠く出られる日より、ひそかに
魏延
(
ぎえん
)
の
叛骨
(
はんこつ
)
は憂いのたねとしておられました。
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なるほど、おれには元々、そういう
叛骨
(
はんこつ
)
があったのだと思う。それがおれを、こうさせている。——叛骨は、叛骨も無さそうな人間のうちに、かえって図太くひそんでいるものらしい。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたくし程、世の中にあて
嵌
(
はま
)
り
難
(
にく
)
い人間はないらしい。皆さんとは仲よく
交際
(
つきあ
)
えもし、温厚であるなどといわれているが、どうして、対世の中となると、わたくしの
叛骨
(
はんこつ
)
はどうにもなりません。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「若いうちは、えて、そういう
叛骨
(
はんこつ
)
を誇りたがるものだ。そして」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「むかし先帝も仰せられたことがある。魏延は勇猛ではあるが、
叛骨
(
はんこつ
)
の士であると。予もそれを知らないではないが、つい彼の勇を惜しんで今日に至った。……いまはこれを除かねばならないだろう」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
叛
漢検準1級
部首:⼜
9画
骨
常用漢字
小6
部首:⾻
10画
“叛骨”で始まる語句
叛骨稜々