取入とりい)” の例文
昔将軍家治いえはる取入とりいった田沼主殿頭意次たぬまとのものかみおきつぐのように、美男で弁舌が巧みで、その上これは——古今の佞臣ねいしんに共通の特色ですが、曾て人と争うことなく
あの、親仁おやじ。……かね大島守おおしまのかみ取入とりいると聞いた。成程なるほど其辺そのへんもよおしだな。つもつても知れる。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
狂言きやうげんのあらましを面白おもしろさうに話して、だん/\取入とりいり、俳優やくしや表方おもてかたの気にも入り、見やう聞真似きゝまね発句ほつく狂歌きやうかなど口早くちはや即興そくきようにものするに、茶屋ちやや若者わかいものにはめづらしいやつと、五代目白猿はくゑん贔屓ひいきにされ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
わたしはおまへを取入とりいれよう
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)