反間はんかん)” の例文
すでに藤吉郎と結んでいて、軍事的に加勢はできないが、裏面からおたすけしようという黙契もっけいのもとになされた反間はんかんけいだったのである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
燕王反間はんかんを放ち、万の部将陳亨ちんこう劉貞りゅうていをして万を縛し獄に下さしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
人なみすぐれて、つらだましいの剛気なやつ、月叟げっそう様の前にひきすえて、泥を吐かせたなら、関東方の反間はんかんの機密などが、或はこの者の口から……
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつては呂布のために、曹操の陣へ、反間はんかんの偽書を送って、曹軍に致命的な損害を与えた土地の富豪の田氏でんしであった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
役にも立たない厄介者をれたようであるが、信長に取っては、名分のたてになる。また反間はんかんの計にもなった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人は詭謀きぼう反間はんかんの中に生きているので、要心すぎて疑いぶかく、妻にさえ油断せず、骨肉の間さえ破壊されかけた一頃ひところの——社会悪はなお人間のなかによどんでいた。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水に足をひたされて、ハッとわれにかえれば、これは野陣のじんの人々の飲料水いんりょうすいである。反間はんかんてきどくこんじられないようにわざと、花壺はなつぼに見せかけておいた生命いのちの水にちがいない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
清左衛門は、仰せかしこまって出立したが、敵地へ反間はんかんの計をいだいて入りこむ命がけの使者として、ただ立ち寄るのも道楽に考えられた。で、漸蔵主とも、途中ではなしあい
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すると、この反間はんかんけいは、まもなく、その効を、後宮のうちにみせだしていた。
本願寺の法門勢力の広大な組織とその財その実力を余すなきまでに利用し、水軍に陸上に、あらゆる反間はんかんの策、正面攻撃など——驚くばかりな大規模と遠謀えんぼうの下に、よく戦いぬいて来たことは
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「貴公じゃないのか。両方へ流言を放って、反間はんかんをやりに行ったのは」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)