をは)” の例文
一時の現象を罵り、政治もしくは社界の汚濁を痛罵するを以て諷刺家のわざをはれる者とおもふは非にして、一時の現象を透観するの眼光は、万古の現象にも透観すべきはずなり。
「身、五民ノ外ニ処シテ、或ハニヨク、或ハせんニヨシ、上ハ王皇ニ陪シテ栄ト為サズ、下ハ乞児きつじニ伍シテ辱ト為サズ、優游シテ以テ歳ヲをはルベキモノ、唯我ガ技ヲしかリト為ス……エヘン」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)