づとめ)” の例文
小花様へ兼吉よりとはさてさて珍しき一通、何処どこが嬉しくてか小花身に添へて離さず、中屋の家督に松太郎まつたろうなおりし時、得意先多き清二郎は本所辺に別宅べったくを設けてのかよづとめ
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さいわいかねて御国産陶器類、製練所御用のさらさ形木綿等、取揃方御用承り度く……その段すでに旧冬来工藤左門くどうさもんを以て内願仕り候しもせき竹崎浦たけざきうら(清末家町人大年寄づとめ)白石正一郎と申す者へ
志士と経済 (新字新仮名) / 服部之総(著)
この時源吾の親戚しんせき戸沢惟清とざわいせいというものがあって、専六をその養子に世話をした。戸沢は五百いおに説くに、山田の家世かせいもといやしくなかったのと、東京づとめの身を立つるに便なるとを以てし、またこういった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)