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前山
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ぜんざん
ふりがな文庫
“
前山
(
ぜんざん
)” の例文
逡巡
(
しゅんじゅん
)
として曇り勝ちなる春の空を、もどかしとばかりに吹き払う山嵐の、思い切りよく通り抜けた
前山
(
ぜんざん
)
の
一角
(
いっかく
)
は、未練もなく晴れ尽して、
老嫗
(
ろうう
)
の指さす
方
(
かた
)
に
巑岏
(
さんがん
)
と
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
わが最初の
寓目
(
ぐうもく
)
の感は
如何
(
いかん
)
、われは唯
前山
(
ぜんざん
)
の麓に沿うて
急駛
(
きうし
)
奔跳
(
ほんてう
)
せる一道の大溪と
傍
(
かたはら
)
に起伏出沒する數箇の溪石とを認めしに過ぎざりしと
雖
(
いへど
)
も、しかもその
鏘々
(
さう/\
)
として金石を鳴らすが如き音は
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
背後
(
うしろ
)
の山に落ちかけた夕陽の光が、紅葉しかけた
前山
(
ぜんざん
)
の一角を赤赤と染めていた。彼は
水際
(
みぎわ
)
におりるのを
止
(
や
)
めて藤葛を見つめていたが、どうもその藤葛に山上へ登る秘密があるように思われて来た。
仙術修業
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前刻
前様
前栽
前屈
前掛