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前借
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ぜんしゃく
ふりがな文庫
“
前借
(
ぜんしゃく
)” の例文
前借
(
ぜんしゃく
)
などという事は計ってくれませんし、前借のできる勤め奉公では——お茶屋、
湯女
(
ゆな
)
、
船宿
(
ふなやど
)
、その他、水商売など
種々
(
いろいろ
)
ございますが
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども今になって見ると、多少の
前借
(
ぜんしゃく
)
の出来そうなのはわずかにこの雑誌社一軒である。もし多少の前借でも出来れば、——
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
川岸
(
かし
)
女郎
(
じょろう
)
になる気で
台湾
(
たいわん
)
へ行くのアいいけれど、
前借
(
ぜんしゃく
)
で
若干銭
(
なにがし
)
か取れるというような洒落た訳にゃあ行かずヨ、どうも我ながら
愛想
(
あいそ
)
の尽きる仕義だ。
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「もし工合がいいようだったら知らしてあげるから、ことによったらお前さんも来るといいわ。少しは
前借
(
ぜんしゃく
)
も出来ようというんだからいいじゃないか。」
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
一時には払えないだろうから、毎年百万円ずつ五年間だ。百万円だっていま君が持っているとは思わないが、会社から
前借
(
ぜんしゃく
)
することは出来る。君はそれだけの力を持っている。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
こう云う生活欲に
駆
(
か
)
られていた彼は勿論原稿料の
前借
(
ぜんしゃく
)
をしたり、父母兄弟に世話を焼かせたりした。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
しかし金を借りることは、——少くとも金を借りたが最後、二十八日の月給日まで返されないことは確かである。彼は原稿料の
前借
(
ぜんしゃく
)
などはいくらたまっても平気だった。
十円札
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“前借”の意味
《名詞》
支給日の前に賃金分などを借りること。
(出典:Wiktionary)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
借
常用漢字
小4
部首:⼈
10画
“前”で始まる語句
前
前後
前途
前方
前垂
前刻
前様
前栽
前屈
前掛