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凹
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おう
ふりがな文庫
“
凹
(
おう
)” の例文
道から約二十尺ほど高い崖の一部に深い裂けめがあり、ちょうど
凹
(
おう
)
の字のような形をしていて、人間ひとりなら楽にはいれるほどの幅があった。
ちくしょう谷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
僕は
欄干
(
らんかん
)
につかまって、下方を覗きこんだ。曲面を持った
凹
(
おう
)
レンズ式の展望窓は、本艇の尾部の方を残りなく見ることが出来るようになっていた。
宇宙尖兵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「プッ、
反
(
かえ
)
って小さく見えるワ、——私は何んという馬鹿でしょう、同じ毛細管の現象でも、これは
凹
(
おう
)
レンズよ、穴の大きさに比べて、水が少なかったんだワ」
向日葵の眼
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その
隣家
(
となり
)
に三十ばかりの女房一人住みたり。両隣は皆二階家なるに、
其家
(
そこ
)
ばかり平家にて、屋根低く、軒もまた
小
(
ささや
)
かなりければ、
大
(
おおい
)
なる
凹
(
おう
)
の字ぞ中空に描かれたる。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
正面の新郎や新婦をはじめ、白い
凹
(
おう
)
字形のテエブルに就いた五十人あまりの人びとは勿論いずれも陽気だった。が、僕の心もちは明るい電燈の光の下にだんだん憂鬱になるばかりだった。
歯車
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
正面に主人の熊谷三郎兵衛と夫人の由喜子、モーニングと紋付で、いとも悠揚と控え、それを中心にして三十人の粒選りの客は、
凹
(
おう
)
字形の卓に行儀よく居並びました。
笑う悪魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
凹
常用漢字
中学
部首:⼐
5画
“凹”を含む語句
凸凹
凹所
凹凸
凹間
凹地
凹字
凹路
笑凹
凹字形
凹面鏡
凹垂
落凹
凹入
凸凹路
平凹
中凹
茉莉凹巷処
起伏凹凸
陥凹
盆凹
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