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其処此処
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そここゝ
ふりがな文庫
“
其処此処
(
そここゝ
)” の例文
旧字:
其處此處
高柳利三郎と町会議員の一人が本町の往来で
出逢
(
であ
)
つた時は、盛んに斯雪を片付ける最中で、
雪掻
(
ゆきかき
)
を手にした
男女
(
をとこをんな
)
が
其処此処
(
そここゝ
)
に
群
(
むらが
)
り集つて居た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
すぐ
後
(
うしろ
)
の寺の門の
屋根
(
やね
)
には
雀
(
すゞめ
)
と
燕
(
つばめ
)
が絶え
間
(
ま
)
なく
囀
(
さへづ
)
つてゐるので、
其処此処
(
そここゝ
)
に
製造場
(
せいざうば
)
の
烟出
(
けむだ
)
しが
幾本
(
いくほん
)
も立つてゐるに
係
(
かゝは
)
らず、
市街
(
まち
)
からは遠い春の
午後
(
ひるすぎ
)
の
長閑
(
のどけ
)
さは充分に
心持
(
こゝろもち
)
よく
味
(
あぢは
)
はれた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
さて男は
其処此処
(
そここゝ
)
と父を探して歩いた。
漸
(
やうや
)
く岡の蔭の熊笹の中に
呻吟
(
うめ
)
き倒れて居るところを尋ね当てゝ、肩に掛けて番小屋迄連れ帰つて見ると、手当も何も届かない程の
深傷
(
ふかで
)
。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
見渡す青田の
其処此処
(
そここゝ
)
に蓮の花が咲き初めた頃であつた。
人妻
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
其
漢検準1級
部首:⼋
8画
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
処
常用漢字
小6
部首:⼏
5画
“其処”で始まる語句
其処
其処等
其処辺
其処彼処
其処許
其処々
其処中
其処迄
其処是処
其処等中