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公爵夫人
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こうしやくふじん
『ナニ、
挫くと
云ふのか』
公爵夫人は
愛ちんやが、
地軸と
云つたのを
挫くと
聞き
違へて、『
娘の
頭を
捩斷つて
了へ』と
云ひました。
愛ちやんは
只斯う
云ふ
他には
何にも
考へつきませんでした、『それは
公爵夫人の
受持よ、
其の
事なら
夫人に
訊ねた
方が
可いわ』
『でも、お
前!』と
公爵夫人は
云つて、『
何事でも
徳義で
持つてるのさ、よく
氣をつけて
御覽』
夫人は
尚ほも
愛ちやんの
傍へ
近寄りました。