“入船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いりふね75.0%
にゅうせん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも渋をいた厚紙で嵌込はめこみおおいがあって、それには題して「入船いりふね帳」。紙帳も蚊帳もありますか、煎餅蒲団せんべいぶとんを二人で引張ひっぱりながら、むかし雲助の昼三話。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
五月雨の降っておる海岸か、もしくは川っぷちに在る遊女町のことを言ったので、出船でふね入船いりふねのあるその船路に近い遊女町は、五月雨の鬱陶しい中にもなお絃歌の声が聞えておる。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
今日こんにち入船にゅうせんは大和の筒井順慶つついじゅんけい和泉いずみ中村孫兵次なかむらまごへいじ茨木いばらき中川藤兵衛なかがわとうべえ、そのほか姫路ひめじからも外濠そとぼりの大石が入港はいってまいりますはずで
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)