先達さきだっ)” の例文
其方儀そのほうぎ先達さきだっながいとま差遣さしつかわし候処そうろうところ以後心掛も宜しくよっ此度このたび新地しんち二百石に召し返され馬廻り役被仰付候旨おおせつけられそうろうむね被仰出候事おおせいだされそうろうこと 重 役 判
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
蟠「さア此方こっちへ来な、たれも居らぬが、これは先達さきだってお茶の水で小野を殺害せつがい致して計らず手にった脇差だが、彦四郎貞宗だ、しょうが宜しい」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
僧「あれは牛込の旗下はたもと飯島平左衞門様の娘で、先達さきだって亡くなりまして、全体法住寺ほうじゅうじへ葬むるはずのところ、当院は末寺まつじじゃから此方こちらへ葬むったので」
重「先達さきだっては御恵おめぐみを受け、碌々ろく/\お礼も申上げやせんでしたが、今日は少々急ぎますから」
時治まって横浜に出て参って只今では聊か活計の道を立て……これから僕も世に出ようという心得であった……先達さきだって五六たび呼んだ美代吉が、何となく温順おとなしやかな身柄の宜しい者である
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
中々届いたものでございます、そして誠に親切な事はわたくしも感心致しました、先達さきだって私の病気の時も孝助がよッぴて寝ないで看病をしてくれまして、朝もむがらずに早くから起きて殿様のお供を致し