倭奴わど)” の例文
「去年は倭奴わど上海をおびやかし、今年は繹騒えきそう姑蘇こそのぞむ。ほしいままに双刀を飛ばし、みだりにを使う、城辺の野草、人血まみる」。これ明の詩人が和寇わこうえいじたるものにあらずや。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
日本は古への倭奴わどなり。(中略)咸享元年使を遣はして、高麗を平ぐるを賀す。のちやゝ夏音かおんを習ひて倭の名をにくみ、あらためて日本と号す。使者自ら言ふ。国日出づる所に近きを以て名と為すと。
国号の由来 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
私の国では、あなたの国の人を、倭奴わどだの、東洋鬼トンヤンキだのと、恐れていますが、それは南の海岸や、揚子江を溯って来る、あの倭寇わこうばかり見て、それが日本人だと思いこんでいるからでしょう。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
倭奴わどがたおれている」
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
倭奴わど、待てッ」
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)