侠客おとこだて)” の例文
エドワルド、セビルという侠客おとこだてがございますが、これを江戸屋えどや清次郎せいじろうという屋根屋の棟梁とうりょうで、侠気おとこぎな人が有ったというお話にします。
私は権之助という侠客おとこだての物語を想うた、いつか駅長の使いをしてやった時、駅長は遠慮する私を無理に引きとめて、南の縁で麦酒ビールを飲みながら私にいろいろの話をしてくれた
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
「物識りらしい面とは、こんな面がお眼にとまって恐れ入りましてございます。しかしお武家さま、江戸で、顔の広いお方と申しましても、どういうお方でございましょうか。侠客おとこだての衆のようなお方でございましょうか」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
此の人は力がある尤も筏乗は力がなければ材木を取扱いますから出来ません。市四郎は侠客おとこだての気質でございます故見兼ねて中へ飛込み
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かねて申し上げます通り西洋の話でございまして、アレキサンドルという侠客おとこだてがコウランという貞節なる婦人を助けるという
舁夫はもんどりを打ってドブりと仙台河岸へ落ると、そばに一艘の荷足船にたりぶねつないで居りまして、此の中に居たものは伊皿子台町いさらごだいまち侠客おとこだて荷足にたり仙太せんたという人で、力は五人力有って
お耳慣れました西洋人情話の外題げだいを、まつみさお美人びじん生埋いきうめとあらためまして…これはいけはた福地ふくち先生が口うつしに教えて下すったお話で、仏蘭西フランス侠客おとこだて節婦せっぷを助けるという趣向
日本になおして、地名も人名も、日本の事に致しましただけで、ぜん以てお断りを申さんでは解りませんから、申し上げまするが、アレキサンドルを石井山いしいさんろうという侠客おとこだてにして、此の石井山三郎は