“余剰”のいろいろな読み方と例文
旧字:餘剩
読み方割合
よじょう60.0%
あまり40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてエンゲルスはその著『反デューリング』中「これ〔唯物ゆいぶつ史観および余剰よじょう価値の二発見〕で社会主義は一つの科学になったのである」
不意にまた、彼らは眼前の武蔵を見失って、そこの狭い道幅とたった一人の相手には、余剰よじょうすぎる大勢の力を持て余して、自らみ返した。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山間の寂しい小学校にいた間、俸給の余剰あまりを積んであがなって、独稽古ひとりげいこで勝手な音を出して、夜ごとにこれをもてあそんでいたことが、涙ぐまるるような追憶となって、乾いた彼れの心をうるおした。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
くなる前には、自身の履歴、形見分けの目録、後の処分の事まで明細に書きのこし、あらうが如き貧しさの中から葬式万端ばんたんの費用を払うて余剰あまりある程の貯蓄をして置いた事が後で分かりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)