余剰あまり)” の例文
旧字:餘剩
山間の寂しい小学校にいた間、俸給の余剰あまりを積んであがなって、独稽古ひとりげいこで勝手な音を出して、夜ごとにこれをもてあそんでいたことが、涙ぐまるるような追憶となって、乾いた彼れの心をうるおした。
入江のほとり (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
くなる前には、自身の履歴、形見分けの目録、後の処分の事まで明細に書きのこし、あらうが如き貧しさの中から葬式万端ばんたんの費用を払うて余剰あまりある程の貯蓄をして置いた事が後で分かりました。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)