仲達ちゅうたつ)” の例文
この会議でも、関羽の名を恐れおびえた人々は、早くも魏王宮の遷都説まで叫んだが、司馬懿しばい仲達ちゅうたつが立って、その不可を論じ
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
即ち「死せる孔明こうめい生ける仲達ちゅうたつを走らす」のである。孔明は智謀神の如き人である。司馬仲達しばちゅうたつもまた同様な偉い人物ではあるが、孔明を恐るる事甚だしい。
よしないことを其方が言うものだから、わしが仲達ちゅうたつの憂目を見せられる
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
不思議な事は、わざわいだか、さいわいだか、お孝の妹分と聞いただけで、その向きの客人は一目を置き、三舎を避けて、ただでも稲葉家では後日あとあとが、と敬遠すること、死せる孔明活ける仲達ちゅうたつを走らすごとし。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わけて出色な人事と評されたのは、主簿しゅぼ司馬朗しばろうの弟で、河内温かだいうんの人、司馬懿しばい、字を仲達ちゅうたつというものが、文学掾ぶんがくのえんとして、登用されたことだった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何ぴとか?」と、人々が見れば、河内温城かだいうんじょうの人、司馬懿しばい、字は仲達ちゅうたつだった。曹丕は、ひそかに、会心の面持で
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
司馬懿しばい仲達ちゅうたつは、中軍の主簿しゅぼを勤め、この漢中攻略のときも、曹操のそばにあって、従軍していた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち司馬懿しばいあざな仲達ちゅうたつであった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せる孔明こうめいける仲達ちゅうたつはしらす
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)