京橋きやうばし)” の例文
従つて何処どこを歩いてみても、日本橋にほんばし京橋きやうばしのやうに大商店の並んだ往来わうらいなどはなかつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
第四は本所深川日本橋京橋きやうばし下谷浅草あさくさとう市中繁華の町に通ずる純然たる運河、第五は芝の桜川さくらがは、根津の藍染川あゐそめがは、麻布の古川ふるかは、下谷の忍川しのぶがはの如き其の名のみ美しき溝渠こうきよ、もしくは下水げすゐ
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
えゝはじたくを出まして、それから霊南坂れいなんざかあがつて麻布あざぶへ出ました、麻布あざぶから高輪たかなわへ出まして、それからしばかへつてて、新橋しんばしを渡り、煉瓦通れんがどほりを𢌞まはりまして、京橋きやうばしから日本橋にほんばしから神田かんだへ出ましてな
年始まはり (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
今度こたび京橋きやうばしへといそがせぬ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)