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一指
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いっし
ふりがな文庫
“
一指
(
いっし
)” の例文
上方流の
捕物
(
とりもの
)
では、関東の
塙江漢
(
はなわこうかん
)
と並び称されている活眼家羅門塔十郎が、今、初めてこの事件に
一指
(
いっし
)
を染めはじめたのである。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わしはもはやふたたび都の土を
踏
(
ふ
)
む望みはない。
一指
(
いっし
)
を加えることができないで敵とともに一つの天をいただくことは限りない苦しみだ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「おまえの味方だが、また、わしの愛するモルモットじゃ。
一指
(
いっし
)
も触れてはならぬぞ」
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
ぼくが帰ってきたからには、博物館の美術品には
一指
(
いっし
)
もそめさせませんよ。また、伊豆の日下部家の宝物も、きみの所有品にはしておきませんよ。いいですか、これだけははっきり約束しておきます。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
松はういもの
辛
(
つら
)
いものというから、松を憎がるのはいいが、その松は世間並みの松と違って、公儀御堀の松だぜ、
一枝
(
いっし
)
を
伐
(
き
)
らば
一指
(
いっし
)
を切るというようなことになるぜ、めっそう重い処刑に会うんだぜ
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
一兵の生態を、戦っている一国として見るなら、
鍬
(
くわ
)
をもつ民も
機
(
はた
)
を織る民も、一本の髪の毛なり
一指
(
いっし
)
の爪にひとしい役は各〻持つ。主体が亡べば当然自分もないからである。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
成経 その残酷な父の最後を聞きながら、
一指
(
いっし
)
をも
仇敵
(
きゅうてき
)
に触れることのできない境遇にあることは恐ろしい。その境遇にありながら、死にきれない身はなお恐ろしい。(顔をおおい、くず折れる)
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
指
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥