“一刷毛”の読み方と例文
読み方割合
ひとはけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
緑のスロープも、高地になるに随って明るく、陰影が一刷毛(ひとはけ)に撫で下ろされた。蘆(あし)の叢(くさむら)の多い下の沢では、葦切(よしき)りが喧(やかま)しく啼(な)いていた。
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
それは浮浪人同様のもので、月旦(げったん)の席へは上せられない。かりに上せられても、一刷毛(ひとはけ)で片づいてしまう。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その上不思議な事にこの画家は、蓊鬱(おううつ)たる草木を描きながら、一刷毛(ひとはけ)も緑の色を使っていない。蘆(あし)や白楊(ポプラア)や無花果(いちじゅく)を彩(いろど)るものは、どこを見ても濁った黄色(きいろ)である。
沼地 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)