“るてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
流転89.7%
流轉10.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、梶原景時は、府を追われて、駿河路するがじで兵に殺された。武門の流転るてんは、激浪のようである。法門の大水たいすいは、吐かれずしてよどんでいる。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あれからいったいどういう流転るてんをへて、あんな橋の下に、小屋を張っているのだろうと、与吉のあたまは、数多あまたの疑問符が乱れ飛んで、飛白かすりのようだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
戀とは言はず、情とも謂はず、ふや柳因りういんわかるゝや絮果ぢよくわ、いづれ迷は同じ流轉るてん世事せじ、今は言ふべきことありとも覺えず。只〻此上は夜毎よごと松風まつかぜ御魂みたますまされて、未來みらい解脱げだつこそ肝要かんえうなれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
流轉るてんさうばうぜむと、心のかわきいとせち
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)