“もんつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紋付50.0%
紋附50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紋付もんつきを着た男の生徒もあった。オルガンの音につれて、「君が代」と「今日のよき日」をうたう声が講堂の破れた硝子がらすをもれて聞こえた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
伏見ふしみから京街道きやうかいだう駕籠かごくだつて但馬守たじまのかみが、守口もりぐち駕籠かごをとゞめ、しづかに出迎でむかへの與力等よりきらまへあらはれたのをると眞岡木綿まをかもめん紋付もんつきに小倉こくらはかま穿いてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
つむぎの着物に紋附もんつきのお羽織をひっかけ、謡曲なども少したしなみ、そのせいか言葉つきも東北の方言と違っていて、何々にてそうろう、などといかめしく言い、女ぎらいかいまだに独身、酒は飲むが
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
私は、とんでもない無礼をいたしました。私の身のほどを、只今、はっと知りました。候文そうろうぶんなら、いくらでもなんでも。他人からの借衣なら、たとい五つ紋の紋附もんつきでも、すまして着て居られる。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)