“もりばな”の漢字の書き方と例文
語句割合
盛花100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よつツのはしやはらかにむすんだなかから、大輪おほりん杜若かきつばたはなのぞくも風情ふぜいで、緋牡丹ひぼたんも、白百合しらゆりも、きつるいろきそうてうつる。……盛花もりばなかごらしい。いづれ病院びやうゐん見舞みまひしなであらう。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
真白できれいだった卓子テーブル掛は薄よごれて、半ば片づけられた食卓には、盛花もりばながしおれ、皺くちゃなナフキンが床にちらばっていた。今、最後の男女ふたりづれの客が出て行くところであった。
孤独 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
いろいろな服装や色彩しきさいが、処々ところどころに配置された橙や青の盛花もりばなと入りまじり、秋の空気はすきとおって水のよう、信者たちもまたさっきとは打って変って、しいんとして式の始まるのを待っていました。
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)