“もつぱら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モツパラ
語句割合
80.0%
20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
守、此のぬすびとさぐとらふために、一六五助の君文室ふんや広之ひろゆき、大宮司のたちに来て、今もつぱらに此の事を一六六はかり給ふよしを聞きぬ。此の太刀一六七いかさまにも下司したづかさなどのくべき物にあらず。
巽斎は名は孔恭こうきようあざな世粛せいしゆくと云ひ、大阪の堀江に住んでゐた造り酒屋の息子である。巽斎自身「余幼年より生質軟弱にあり。保育をもつぱらとす」と言つてゐるのを見ると、兎に角体は脾弱ひよわかつたらしい。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
このとき我に現はれし物あり、いとつよくわが心をきてこれを見るにもつぱらならしめ、我をしてわが告白を忘れしむ 七—九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
(青年文學第一の成語)平生批評をもつぱらにせざる人々の中には、多少これに對して意見を述べたる人ありといへども、大抵片言隻句へんげんせきくにして、人の心をあかしむるに由なし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)