“もくせい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
木犀83.3%
木製11.7%
木声1.7%
沐晟1.7%
黙静1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、日は無心に木犀もくせいにおいをかしている。芭蕉ばしょう梧桐あおぎりも、ひっそりとして葉を動かさない。とびの声さえ以前の通り朗かである。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かれはもうひとつのガラス槽の中において、たしかに木製もくせいおもちゃにちがいない人形が、やはり透明な小箱を背おってあるきまわっているのを見た。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
声音こわねも変えなければいけますまい。……木声もくせいは高く清らかく、火声はこがれてうるおいなく、土声は重く且つ沈み、金声は響鐘ひびきがねの如く、水声は円くとどこおりなく、これを五音と申します。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
建文元年二月、諸王にみことのりして、文武の吏士りしを節制し、官制を更定こうていするを得ざらしむ。も諸藩を抑うるの一なりけり。夏四月西平侯せいへいこう沐晟もくせい岷王びんおうこうの不法の事を奏す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
赤、黄、緑、青、何でも輪郭の顕著なる色彩を用い、悠々ゆうゆうたる自然や、黙静もくせいの神秘を物哀ものあわれに写す力があったのがの人の特長である。