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ふゆが
歩いて
行く
中いつか浅草公園の
裏手へ出た。細い
通りの
片側には深い
溝があつて、それを越した
鉄柵の
向うには、
処々の
冬枯れして立つ
大木の
下に、
五区の
揚弓店の
汚らしい
裏手がつゞいて見える。
平次は縁側に立つて、
冬枯れの小さい庭を眺めやりました。
とうとう、二、三
日の
後でした。
年子は、
北へゆく
汽車の
中に、ただひとり
窓に
凭って
移り
変わってゆく、
冬枯れのさびしい
景色に
見とれている、
自分を
見いだしました。