“ふくさづつみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
袱紗包86.4%
福紗包4.5%
袱衣包4.5%
袱裹4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狭山はぢきに枕の下なる袱紗包ふくさづつみ紙入かみいれを取上げて、内よりいだせる一包いつぽうの粉剤こそ、まさ両個ふたりが絶命のやいばふる者なりけれ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
オリブ色の吾妻あずまコオトのたもとのふりから二枚重にまいがさね紅裏もみうらそろわせ、片手に進物しんもつの菓子折ででもあるらしい絞りの福紗包ふくさづつみを持ち、出口に近い釣革へつかまると、その下の腰掛から
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
菓子折らしい福紗包ふくさづつみを携えた丸髷まるまげの美人が車を下りた最後の乗客であった。
深川の唄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今、着いたばかりの謙蔵は、黒い袱衣包ふくさづつみ小脇こわきかかえて××町の方へ曲って来たが、彼は奇怪な指環を酒造屋さかやの前で落そうとして、左の指にさした指環を気にしいしい歩いていた。
指環 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
脚絆きゃはんを着け、素足に麻裏穿き、柳行李やなぎごうり袱裹ふくさづつみ振分ふりわけにして、左の肩に懸け、右の手にさんど笠をげ、早足に出づ。