“はいき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
拝跪66.7%
排気8.3%
早岐8.3%
廃棄5.6%
廃毀5.6%
拝脆2.8%
排棄2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼らは、不死人の前では、拝跪はいきするばかり、卑屈だった。みな砂金の分け前にあずかっている者共であることをいわずして自白していた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
向うに見える太い鉄管てっかんは、海面かいめんすれすれまで下りている。重い毒瓦斯は、あの方へ排気はいきするんだ。風下はベンガルわんだ。
時津から早岐はいきまで、哀れげな小蒸気船に乗っての大村湾縦走はただうすら寒い佗しい物憂さの単調なる連続としてしか記憶に残っていない。佐世保もただ殺風景な新開町であった。
二つの正月 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ステッキなど持って歩くと、犬のほうで威嚇いかくの武器とかんちがいして、反抗心を起すようなことがあってはならぬから、ステッキは永遠に廃棄はいきすることにした。
神護寺じんごじ廃毀はいきを修復して、仏法の興隆を喚起し、あわせて父母の冥福めいふくをも祈る、という勧進かんじんをして、都の市民へ呼びかけていたが、一日あるひ、法住寺の法殿に貴紳が多く集まると聞いて
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
明けても暮れてもこの脳髄の前に、自分のアタマを拝脆はいきさせられるべく……自分の肉体と、精神の全部を挙げて奉仕させられるべく、錯覚させられ続けて来たのだ。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わたしはどうかしてこの野卑蕪雑ぶざつなデアルの文体を排棄はいきしようと思いながら多年の陋習ろうしゅう遂に改むるによしなく空しく紅葉こうよう一葉いちようの如き文才なきをたんじている次第であるノデアル。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)