“早岐”の読み方と例文
読み方割合
はいき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行きさへすれや紛れもねえぢや、早岐はいきと云ふ所に着きますぢや、早岐から佐世保までは三里ありますぢや。わしも佐世保へ行きますぢやで、一緒にござらしやれ。
ある職工の手記 (新字旧仮名) / 宮地嘉六(著)
時津から早岐はいきまで、哀れげな小蒸気船に乗っての大村湾縦走はただうすら寒い佗しい物憂さの単調なる連続としてしか記憶に残っていない。佐世保もただ殺風景な新開町であった。
二つの正月 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
その了福寺は、この吉浦の町はずれから田圃たんぼをこえて、山道へわけいった早岐はいきよりの、高い石段をのぼっていった、老樹にかこまれて、なんともいえぬしずけさをたたえた、山寺でした。
亡霊怪猫屋敷 (新字新仮名) / 橘外男(著)