“とっこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
篤行27.3%
徳行18.2%
篤厚18.2%
徳昂9.1%
涜狎9.1%
特効9.1%
特高9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きそうて孝義伝という種類の書物を公刊して、表彰せられたる節婦孝子の篤行とっこうを伝えようとしているが、これを読んでみてもただちに感じられるのは、後家暮ごけぐらしの立てにくかったこと
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
あなたの徳行とっこうと類い稀れな御人格については予々かねがねお噂をうかがっていたから、ぜひ一度お目にかかって親しく敬意を表したいと考えて参上した、というようなことを言おうと思ったのであるが
心にもないお世辞をいたり、美しい顔をして君子をおとしいれたりするハイカラ野郎は一人もないと信ずるからして、君のごとき温良篤厚とっこうの士は必ずその地方一般の歓迎かんげいを受けられるに相違そういない。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その人は、李恢りかいあざな徳昂とっこうといい、蜀中の賢人といわれ、士民の尊敬も浅くないので、綿竹めんちくの城にある趙雲からわざわざ書簡をそえて紹介して来たものであった。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この王国のうちに、自分に対して、こんななれなれしい、涜狎とっこうに近い言葉づかいを為し得る奴がどこにいる。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ケートはニュージーランド河畔かはんにしげっているはんのきの葉をつんで、それをついてこう薬をつくり、二人のきずに塗りつけた。これは痛みをとるに特効とっこうがあった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
オランダへもベルギーへもらずに、ロンドン警視庁スコットランド・ヤアド特高とっこう課長ベイジル・タムスン卿の手で、胡散臭うさんくさいやつだというので、フォルマス港からこっそりとんでもないスペインへ追放してしまう。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)