“てんまばし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
天満橋75.0%
天滿橋25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六波羅の軍勢四千と称するものが、尼ヶ崎、神崎、柱松はしらまつのあたりに着き、午ごろにはもう大江の渡辺橋わたなべばし(現今の天満橋てんまばし辺)の北岸にはチラチラ偵察の影などみせていた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天満橋てんまばしまでの切符を買ったものゝ、兎に角七八分休息した上、神経の鎮静するのを待とうと思って、力なくベンチへ腰を掛けたまゝ、私はぼんやりと、乞食こじきのように大道を眺めて居た。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
其間そのあひだ天滿橋てんまばしを南へあがる、御城の近くの下宿に居たが、因業貪欲吝嗇の標本のやうな宿の主人あるじや、その姉に當る婆さんが、彼のおひとよしにつけ込んで、事毎に非道を働くのに憤慨し
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
いつはりなきなりせばいかばかり人のことうれしからまじとは朗詠集らうえいしふ文詞ぶんしにもいでてよく人情にかなひたる歌なれども左右とかく人世の欲情は免かれがたくしていつはかざる事のなきにもあらずされば元祿の頃大坂おほさか天滿橋てんまばしの邊に與市と云者あり未だ若年にしておもてには侠客風俗をとこだてふう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)