“つぎほ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
接穂48.4%
継穂25.8%
繼穗12.9%
接穗3.2%
椄穂3.2%
次穂3.2%
附穂3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは最初こそ、彼には楽しい想像の接穂つぎほとしても親まれたが間もなくするうちに、それはおそろしい恐怖の予言のように思われはじめた。
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
とか池上は、話の継穂つぎほに困ったらしく、娘のわたくしには何の興味もない事柄を不揃いに喋ります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
フラリとやつて來た八五郎は、えりの汗を拭いて、お先煙草を五六服、お茶をガブ呑みの、繼穗つぎほもないお世辭を言ふのでした。
二人は又接穗つぎほなさに困つた。そして長い事默してゐた。吉野はう顏のほてりも忘られて、醉ひ醒めの侘しさが、何がなしの心の望と戰つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
默つて俯向うつむいた靜子の耳が燃える樣だ。清子は、少し惡い事を云つたと氣がついて、接穗つぎほなくこれも默つた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
殊に太祇、蕪村などは京の台木へ江戸の椄穂つぎほいだというのであるから、江戸を全くみ倒す訳にも行かず、先ず無勝負として置くが善かろうと思います。
俳句上の京と江戸 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
広次は粟のもみを干したむしろを身軽に一枚飛び越えたと思ふと、ちやんと両足を揃へたまま、ちよつと祖母に挙手の礼をした。それから何の次穂つぎほもなしに、かう真面目に尋ねかけた。
一塊の土 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
附穂つぎほなさに振返った技師は、これを知ってなお照れた。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)