“ちちどり”の漢字の書き方と例文
語句割合
父鳥100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母鳥ははどりは、三子供こどもるたびに、父鳥ちちどりにひとでもせてやりたくおもいました。それは、畢竟ひっきょう、むなしいねがいであるとりながら……。
平原の木と鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あちらをると、こんもりとした、たかいかしのが、野原のはらのまんなかっていました。かれらの父鳥ちちどりは、そののいただきにとまって、さえずったのです。
平原の木と鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
子供こどもたちは、おもおもいのことを、母鳥ははどりうったえるごとくかたりました。そして、ただしい父鳥ちちどりが、つみもなく、ころされるとは、どうしてもかんがえられなかったのです。
平原の木と鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「きっと、そうだろう、わすれていた山奥やまおくはやしや、父鳥ちちどりや、母鳥ははどりのことをおもしたのだよ。」と、にいさんが、いいました。にいさんも、いつしか、やまがらはかえってこないとおもったのでした。
山へ帰ったやまがら (新字新仮名) / 小川未明(著)