“そのばん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其晩87.5%
爾晩12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其晩(そのばん)は湿(しめ)やかな春雨(はるさめ)が降(ふ)つてゐた。近所隣(きんじよとなり)は闃(ひつそ)として、樋(ひ)を洩(も)れる細(ほそ)い雨滴(あまだれ)の音(おと)ばかりがメロヂカルに聞(きこ)える。が、部屋(へや)には可恐(おそろ)しい影(かげ)が潜(ひそ)んでゐた。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
やつぱり片袖(かたそで)なかつたもの、そして川(かは)へ落(おつ)こちて溺(おぼ)れさうだつたのを救(すく)はれたんだつて、母様(おつかさん)のお膝(ひざ)に抱(だ)かれて居(ゐ)て、其晩(そのばん)聞(き)いたんだもの。だから夢(ゆめ)ではない。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
爾晩(そのばん)は貴下(あなた)、唯(ただ)それだけの事で。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)