“せなかあわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
背中合50.0%
背合50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ときにはわざと背中合せなかあわせにすわる場合ばあいもままあったが、さて、吉次きちじはやがて舞台ぶたいて、子役こやくとしての評判ひょうばん次第しだいたかくなった時分じぶんから、王子おうじったたがいおや
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「そうか。それじゃその家にちがいない。背中合せなかあわせになっている待合がありゃアしないか。」
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
親仁とっさんは、てくてくと歩み寄ると、閣翁父子の背後うしろへ、就中なかんずく、翁の尻へ、いきなり服の尻をおッつけるがごとくにして、背合せなかあわせに立った。すなわち銅像に対したのである。
時々ひげのない顔が集り合っては、どっという笑語の声がかの士官の群から起るごとに、くだんの小男はちょいちょい額を上げて其方そなたを見返るのであるが、ちょうど背合せなかあわせになってるから
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)