“すすき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
52.7%
46.6%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南朝の暦応三年も秋ふけて、女の笠のつまをすべる夕日のうすい影が、かれの長い袂にまつわるすすきの白い穂を冷たそうに照らしていた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
うごめかす鼻の先に、得意の見栄みえをぴくつかせていたものを、——あれは、ほんの表向で、内実の昨夕ゆうべを見たら、招くすすきむこうなびく。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼はしるしの松(漁舟が帰港するとき目印にするもの)のところまで来たとき、すすきの中をこちらへやってくる彼女をみつけた。
麦藁帽子 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
これより後、淡海の佐佐紀ささきやまの君がおや、名は韓帒からふくろ白さく、「淡海の久多綿くたわた蚊屋野かやのに、猪鹿ししさはにあり。その立てる足は、すすき原の如く、指擧ささげたるつのは、枯松からまつの如し」