“じんたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人体60.0%
靱帯10.0%
塵堆10.0%
靭帯10.0%
靭帶10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竜神りゅうじん分霊ぶんれい直接ちょくせつ人体じんたい宿やどって、人間にんげんとしてうまれるということは絶対ぜったいにないとってよい……。
そして、頸筋くびすじ靱帯じんたいを鞭繩のようにくねらせながら、まるで彫像のよう、あらぬ方をみつめているのだった。それが、実に長い沈黙だった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
云い終ると、伸子の全身を硬張こわばらせていた靱帯じんたいが急に弛緩しかんしたように見え、その顔にグッタリとした疲労の色が現われた。そこへ、法水は和やかな声で訊ねた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
紅の衣服に育てられし者も今は塵堆じんたいを抱く……乞食こじきのような足どりで、僕は雑沓のなかや、焼跡の路を歩いた。焼跡の塵堆に僕の眼はくらくらし、ひだるいひざは前につんのめりそうだった。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)
自分にはなにか欠けているものがあるのじゃないかしら。人と人とを結ぶ心の靭帯じんたいのようなものが。自分には小さいときから親がいなかったからなどと思う。
夕張の宿 (新字新仮名) / 小山清(著)
きんでも骨でも、神經でも靭帶じんたいでも、巧に、てばしこく摘出しまた指示して、そして適宜に必要な説明を加へる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)