塵堆じんたい)” の例文
紅の衣服に育てられし者も今は塵堆じんたいを抱く……乞食こじきのような足どりで、僕は雑沓のなかや、焼跡の路を歩いた。焼跡の塵堆に僕の眼はくらくらし、ひだるいひざは前につんのめりそうだった。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)